バックオフィスの人手不足。求人倍率が低いのに回らない理由
執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一
事務の有効求人倍率は低く、求職者が求人より多い職種ですが、現場で人が足りないと感じるときは決まった作業をこなす時間や例外を判断できる経験者が不足していることが多いというのが弊社の整理です。判断と例外まで社内で持てないときは、AIエージェントなどの技術を組み合わせて業務ごと預け、完全自動化する方法があります。自動化の仕組みからこぼれる判断と例外は、専任スタッフが処理します。弊社のサービスは月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なりますが、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。
事務職の求人倍率と企業の不足感
事務の求人倍率は低く求職者が多い一方で、多くの企業が不足感を持っています。
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」の参考統計表8-1によると、有効求人倍率は職業計で1.17ですが、事務従事者は0.37、一般事務従事者は0.29、会計事務従事者は0.51です。
事務従事者の有効求人は117,521、有効求職は313,827です。有効求人倍率が1を下回るため、求職者のほうが求人より多い状態です。
この求人倍率はハローワークにおける求人・求職の数字で、厚生労働省が毎月公表している一般職業紹介状況です。パートタイムを除く常用の数字で、職業の区分は平成21年12月改定の「日本標準職業分類」によります。
労働政策研究・研修機構(JILPT)がまとめた総務省統計局「労働力調査」2025年平均の職業別就業者数によると、就業者数計6,828万人のうち、事務従事者は1,448万人(21.2%)で、職業別で最も多くなっています。
一方で、帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」では、正社員が不足している企業の割合は51.3%、非正社員は28.8%です。
インターネット調査による有効回答は1万518社(回答率47.1%)の数字です。企業単位の調査で職種別の内訳は無いため、どの職種が足りないかまでは分かりません。
応募者がいても業務が回らない理由
応募者がいても業務が回らないとき、足りないのは頭数より時間・判断・手順のどれかであることが多いというのが弊社の整理です。
バックオフィスの人が足りないことを扱う解説記事の多くは、働く人が減るため採用が難しい、仕事が属人化する、法改正で業務が増えるという順で書き、採用・外注・ツール・マニュアル化で解決すると結びます。
弊社が読んだ11本の解説記事では、人が足りない根拠を人口の推計か企業全体の正社員の不足感で示しており、事務の職種の求人倍率に触れた記事はほぼありませんでした。
各方法の欠点は書いてあるものの、方法ごとに社内に何の作業が残り、誰が持つかを並べた記事も見当たりませんでした。
事務は求職者が求人より多い職種であり、事務の仕事をする人も職業別で最も多い状態です。それでも、正社員が足りない企業は半数を超えます。
弊社の整理では、バックオフィスで人が足りないと感じるとき、足りないのは頭数より次の3つのどれかであることが多い傾向にあります。
- 決まった作業をこなす時間
- いつもと違う件を判断できる人
- 辞めたときに引き継げる手順
この3つのどれが足りないかで、合う方法が変わります。
決まった作業をこなす時間
締めの日や月末に、決まった作業をこなす時間が足りなくなる状態です。
兼務の担当者では特に、本来の業務と並行して処理するため、時間が足りなくなりやすい傾向があります。
兼務の担当者に任せた改善が進まない話は 業務改善が進まない。兼務で手が回らないときの進め方4つの比較 に整理しています。
いつもと違う件を判断できる経験者
いつもと違う件を判断できる人がいないことも、人が足りないと感じる原因です。
金額や品番が合わない、書類が足りない、取引先ごとの決まりがあるといった例外は、経験で覚えていることが多くなります。
判断は経験に頼る部分が大きいため、求人を出してすぐに埋まりにくい傾向があります。
辞めたときに引き継げる手順
担当者が辞めたり休んだりしたとき、引き継げる手順が書かれていないと業務が止まります。
決める前に、社内で方法を比べるために今の業務の状況を書き出しておく項目を挙げます。
- 業務ごとの件数と締めの日
- いつもと違う件が出たとき、誰が判断しているか
- その人が休んだり辞めたりしたら、誰が代わるか
- 手順が書いてあるか、書いてあるなら最後に直したのはいつか
方法ごとに埋まるものと埋まらないもの
採用・ツールを入れる・人に外注する・業務ごと預けて自動化する方法ごとに、それぞれ何が埋まり、社内に何が残るかが変わります。
| 方法 | 時間 | 判断 | 手順 | 社内に残るもの | 合う場合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 事務の人を採用する | 慣れれば埋まる | 経験を積むまでは社内の経験者に戻る | 教える人と書く人が社内に要る | 教育と判断の確認 | 社内に教えられる経験者がいる |
| ツールを入れる | 決まった作業の分は埋まる | 例外はツールの外で社内の人が処理する | ツールの設定を知る人が社内に要る | 例外の処理とツールの設定の直し | 決まった作業が多く設定を直せる人がいる |
| 人に外注する(派遣・委託) | 埋まる | 派遣は貴社が指示し委託は基準を先に渡す | 人が替わると教え直しが要ることがある | 指示か基準づくりと結果の確認 | 手順と判断の基準を書いて渡せる |
| 業務ごと預けて自動化する | 弊社(預けた業務の分) | 弊社(最終可否の判断は貴社) | 弊社が設計を持ち変更時に更新する | 情報の連携と最終可否の判断 | 判断と例外まで社内で持てない |
この表は弊社の整理であり、合う場合は一般の傾向です。
人に外注する場合、厚生労働省「第1 労働者派遣事業の概要」によると、請負は、注文主と労働者との間に指揮命令関係を生じないという点が、労働者派遣と異なります。委託に替えると、貴社は委託先のスタッフに直接作業の指示を出さない形になるので、手順と判断の基準を先に渡す必要があります。
派遣・直接雇用・委託・自動化の違いを細かく比べた記事は 事務の派遣以外を選ぶ。委託や自動化で社内に残る作業 にまとめています。外に頼むときの料金の型は 事務の外注費用。4つの料金型と見積もり外の時間 で解説しています。
判断と例外まで預けて自動化する
バックオフィスの人が足りない会社が事務を外に預けるなら、弊社がAIエージェント・OCR・RPA・iPaaS・GAS・VBA・Pythonを組み合わせて構築し、ツールの利用料と運用保守、判断と例外の処理まで含めて月額のみで引き受け、貴社の作業を今のやり方を見せることとテスト運用の結果を確かめることだけにします。
弊社は業務を業務ごとお預かりし、AIエージェントやRPAなどの技術を組み合わせて設計・構築し、判断と例外の処理、運用まで引き受けて完全自動化します。
お預かりする業務は、たとえば請求書の読み取りと入力、入金消込、経費精算のチェック、勤怠データの集計、入退社手続きの書類作成です。
一覧に無い業務でも、工程を分けてAIと弊社の分担を設計します。例外処理・目視確認・修正・マスタ更新まで引き受け、完了した仕事をお返しします。
ツールの操作・運用・保守は弊社が行うので、貴社の担当者にツールの操作・運用・保守は発生しません。今のシステムや書式は変えなくて構いません。業務のやり方が変わったときは変更を伺い、弊社が設計を更新します。
預けた業務の設計と運用は弊社が持っているので、担当者が辞めても引き継ぎの手順を社内で書き直す手間は省けます。最終可否の判断を持つ人は引き続き貴社に要ります。見積もりと同時に品質の基準と責任の分け方を示します。弊社は遂行の正確性を持ち、貴社は情報の連携と最終可否の判断を持ちます。
なお、電話応対のように即時の応答が必須の業務や、貴社の経営判断そのものは引き受けません。
依頼してから動き出すまでは5つの段階があります。
- ご相談(無料): 業務の概要と困っている点を伺います。対象の業務が絞れていない段階でも構いません
- ヒアリング(1回・60分): 実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただきます
- お見積もり(翌営業日): その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しします
- テスト運用(2〜4週間): 弊社が実際に処理し、貴社は結果に間違いがないかを確認します
- 本番運用: 稼働を監視し、業務のやり方が変わったときは設計を更新します
貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せていただくことと、テスト運用の結果を確認いただくことの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。
1つの業務から頼むことができ、最短1ヶ月で本番運用を開始できます。
どのようなサービスかは AX BPOとは にまとめています。無料相談でお話を伺い、お見積もりをお出しします。
よくある質問
Q. 業務ごと預けて自動化する場合の費用はいくらですか
弊社のサービスは月額10万円から(目安)です。業務の内容と件数により異なりますが、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。初期費用は原則かかりません。お見積もりはヒアリングの翌営業日にお出しします。
Q. 電話のように即時の応答が要る業務は引き受けてもらえますか
電話応対のように即時の応答が必須の業務は引き受けません。貴社の経営判断そのものもお引き受けしません。
Q. 依頼する側の作業は何ですか
貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せていただくことと、テスト運用の結果を確かめていただくことの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。
Q. 費用にはツールの利用料や運用保守が含まれますか
設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。業務のやり方が変わったときの設計の更新も月額の範囲で追随できる変更が大半ですが、工程が大きく変わる場合は改めてお見積もりします。
Q. 判断が要る件や例外処理は誰が仕上げますか
判断が要る件と例外は弊社が処理します。最終可否の判断は貴社にお願いしています。
業務ごと預けて完全自動化するご相談
バックオフィスのどの業務を外に預けられるか、無料相談でお話を伺い、翌営業日にお見積もりをお出しします。
監修
株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一
4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。
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