UiPathの値上げとプラン一本化。更新までに決めること
執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一
UiPathは2023年に約10%の価格改定を告知しており、プランの一本化に伴う更新時の切り替えで見積もりに入るライセンスの種類と数が変わりえます。更新日より前にロボットごとに稼働状況や直せる人を書き出し、そのまま更新、減数、移行、業務ごと外に預けるの4つから行き先を決めます。業務ごと外に預けて自動化する場合の費用は月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なります。月額に設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含み、自動化の仕組みからこぼれる判断と例外は専任スタッフが処理します。
価格改定とプラン一本化が告知された内容
弊社が読んだ範囲では、UiPathの料金を解説する記事の多くはプランの名前と入口の料金を書いており、値上げの告知の日付や適用の条件には触れていません。
公式の告知によると、2023年4月24日にすべての製品の価格を約10%引き上げることが発表されました。2023年7月1日付の受注処理完了分の契約から適用され、すでに使っている場合は同日以降の契約更新から適用されます。理由は現地価格を定期的に評価して地域間の価格整合性を確保しており、為替の大きな変動やインフレなどを反映したとしています。
2023年7月にはプランの一本化も告知されました。2023年10月31日でオンプレミスプラン(レガシープラン)のすべてのライセンスと、Non-Production Robotライセンスの提供を終え、フレックスプランに一本化しました。フレックスプランは2022年春に提供が始まり、それ以後新しく契約する顧客にはフレックスプランだけが提供されていたものです。
2023年11月1日以降に契約を更新するとき、提供を終えたライセンスはフレックスプランへの切り替えが必要です。2023年11月1日以降もオンプレミスプランやNon-Production Robotを含む契約を持っている場合、契約終了日まではそのライセンスのまま使えます。フレックスプランでもオンプレミスに置く方式を選べます。
今の商用プランはユニファイド プライシングとフレックスの2つで、各プランは別々のプラットフォーム、ロボット、ユーザー ライセンス、消費ユニットで構成されます。
更新額は値上げの率から計算できるか
値上げの率から自社の更新額は計算できません。プランの切り替えや構成の違いで、更新の見積もりに入るライセンスの種類と数が変わりえます。
そのため、告知の約10%を今の契約額に掛けても自社の更新額にはなりません。リセラー経由で契約している場合、最終価格はリセラーからの案内によります。見積もりの内訳としてどのライセンスが何本になるかは、購入元のリセラーかUiPathの営業担当に確かめます。
更新の前にロボットごとに確かめること
社内で更新の選び方を決めるため、更新の前にロボットごとに今の状態を書き出します。
- そのロボットが今も動いているか(最後に動いた日)
- 何の業務をしていて、止まったら誰が困るか
- 止まったときに、中身を読んで直せる人が社内にいるか(作った人が異動・退職していないか)
- 読めない書類・マスタに無い値・いつもと違う書式のような例外を、今は誰が処理しているか
- 同じ時間帯に何本のロボットを動かしているか
更新時の行き先を4つで比較する
書き出した状態から、ロボットごとに4つの選び方のどれに当たるかを分けます。更新日より前に決めないと、今の構成のまま更新の見積もりが出ます。契約の途中で本数を減らせるかは契約によります。
| 選び方 | ロボットを直す人 | 例外を処理する人 | 更新の見積もりに入るもの | 合う場合 |
|---|---|---|---|---|
| そのまま更新する | 社内の担当者か、保守を頼んでいる先 | 社内の担当者 | 今の構成のライセンス | 動いているロボットが多く、直せる人が社内にいる |
| 本数やライセンスを減らして更新する | 残したロボットは社内の担当者 | 社内の担当者(止めたロボットの業務は手作業に戻る) | 減らした後の構成のライセンス | 動いていない、または年に数回しか動かないロボットがある |
| 別の製品へ移す | 移行先で作り直した人か、保守を頼む先 | 社内の担当者 | 移行先のライセンスと、作り直しの工数 | 社内で使う製品をそろえる方針があり、移行に人を割ける |
| 業務ごと外に預ける | 弊社(預けた業務の分) | 弊社(預けた業務の分) | 預けた業務のロボットは、貴社の更新の対象から外せる | 止まったときに直せる人がいない、例外の処理に社内の時間が取られている |
4つの選び方と合う場合は弊社の整理で、一般の傾向です。
別の製品へ移すときのロボットの仕分けは RPA乗り換え・Power Automate移行の仕分けと行き先 に書いています。やめる前の契約の確認は RPAの効果が出ない理由と残る業務の行き先 に書いています。
別の製品へ移行するときに残る作業
弊社が読んだ範囲では、値上げへの手として解説記事が書いているのは値引きの交渉か別の製品への移行の2つです。別の製品への移行を勧める記事はライセンスの費用が高いことやライセンス体系の変更で費用が増えたことを理由に挙げますが、記事が出している費用が減る割合には調査名や計算の根拠が示されていません。
社内で使う製品をそろえる方針があり、移行に人を割ける場合は、別の製品へ移す選び方が合います。このとき更新の見積もりに入るものは移行先のライセンスと作り直しの工数です。ロボットを直す人は移行先で作り直した人か保守を頼む先になります。
移行先で作り直しても、例外を処理する人は社内の担当者のままです。保守を外に頼んでも社内に残る作業は RPAの保守外注で残る業務とは。エラー対応と費用相場 に書いています。
業務ごと外に預けた場合の担当者の作業
RPAのライセンス更新にあたり、今の業務を弊社に業務ごと預けると、AIエージェント・OCR・RPA・iPaaS・GAS・VBA・Pythonを組み合わせて設計・構築し、例外の処理まで引き受け、貴社の作業は今のやり方を見せることとテスト運用の結果を確かめることの2つになり、費用は月額のみで運用保守とツールの利用料を含みます。
ロボットがしている業務を、ロボットごとではなく業務ごと預けられます。今のロボットを使い続けるか作り直すかは、業務ごとに判断します。業務に合わせて技術を組み合わせて構築し、弊社が運用します。例外処理・目視確認・修正・マスタ更新まで引き受けます。
ツールの操作・運用・保守は弊社が行うため、貴社の担当者にツールの操作・運用・保守は発生しません。今のシステムや書式は変えなくて済みます。
業務のやり方が変わったときは変更を伺い、弊社が設計を更新します。月額の範囲で追随できる変更が大半で、工程が大きく変わる場合は改めて見積もります。見積もりと同時に品質の基準と責任の分け方を示します。弊社は遂行の正確性を、貴社は情報の連携と最終可否の判断を持ちます。電話応対のように即時の応答が必須の業務や、貴社の経営判断そのものは引き受けません。
依頼してから動き出すまでは5段階です。
- ご相談(無料): 業務の概要と困っている点を伺う。対象の業務が絞れていない段階でも構わない
- ヒアリング(1回・60分): 実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただく
- お見積もり(翌営業日): その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しする
- テスト運用(2〜4週間): 弊社が実際に処理し、貴社は結果に間違いがないかを確認する
- 本番運用: 稼働を監視し、業務のやり方が変わったときは設計を更新する
貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せていただくことと、テスト運用の結果を確認いただくことの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。最短1ヶ月で本番運用を開始できます。AX BPOとは に詳しくまとめています。
外に預けて自動化する場合の費用の目安
費用は月額のみで、業務の内容と件数で決まります。月額に設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含みます。
初期費用は原則かかりません。見積もりはヒアリングの翌営業日に出します。1つの業務から頼めます。
更新の見積もりが上がり、直す人がいないロボットの業務を外に預ける場合は、無料の相談で承ります。
よくある質問
Q. 業務ごと預けて自動化する場合の費用はいくらですか
月額10万円から(目安)です。業務の内容と件数により異なります。この月額に設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含みます。初期費用は原則かかりません。見積もりはヒアリングの翌営業日に出します。
Q. レガシープランの提供はいつ終わりますか
2023年10月31日で提供を終えました。2023年11月1日以降の更新で、フレックスプランへの切り替えが必要です。契約中の場合は契約終了日までは今のまま使えます。
Q. 値上げの率から自社の更新額を計算できますか
プランの切り替えや構成の違いで見積もりに入るライセンスの種類と数が変わりうるため、計算できません。リセラー経由の場合は最終価格をリセラーからの案内に、見積もりの内訳を購入元のリセラーかUiPathの営業担当に確かめます。
Q. 更新の前に確かめる項目は何ですか
ロボットごとに、今も動いているか、何の業務をしているか、中身を読んで直せる人が社内にいるか、例外を誰が処理しているか、同じ時間帯に何本動かしているかを書き出します。
Q. 更新時に本数を減らすと何が残りますか
残したロボットを直す仕事と例外の処理、止めたロボットの業務の手作業が社内に残ります。
監修
株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一
4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。
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