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VBAはなくなる?直せる人がいないマクロをどうするか

執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一

弊社が確かめた範囲では、VBAそのものの廃止の告知は見つかっておらず、告知されているのはWindowsのVBScriptの段階的な廃止です。直せる人が社内にいないマクロの業務を、業務ごと弊社に預けて完全自動化した場合の費用は月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なります。設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含み、自動化の仕組みからこぼれる判断と例外は、専任スタッフが処理します。

VBAは本当に廃止されるのか

弊社が読んだ10本の解説記事は、大きく2つの型に分かれます。1つは技術の切り分けを扱う記事で、なくなるのはVBAではなくWindowsのVBScriptであり、影響があるのは一部のマクロだと説明しています。もう1つは、VBAに将来性はあるか、Officeスクリプトとどちらを学ぶかという個人向けのものです。

弊社が確かめた範囲では、MicrosoftがVBAそのものを廃止するという告知は見つかりませんでした。Microsoftが2023年10月に発表し段階的に進めているのは、WindowsのVBScriptの廃止です。

VBScriptの廃止で止まるマクロ

VBScriptの廃止は3つの段階で進みます。

第1段階として、Windows 11 バージョン 24H2では、VBScriptは「機能オンデマンド(FOD)」として最初から入っており、既定で有効になっています。この段階の間は、「All existing VBA projects will continue to run as they do today.」(今あるVBAのプロジェクトはこれまでどおり動く)と告知されています。

第2段階で、VBScriptは既定で無効になります。時期は、2024年5月のWindows IT Pro Blogでは「Around 2027」、2025年9月のMicrosoft 365 Developer Blogでは「approximately 2026 or 2027」と書かれています。

第3段階で、VBScriptは将来のWindowsから取り除かれます。時期は未定(TBD)です。

VBAへの影響があるのは、VBAから.vbsのファイルを直接呼んでいる場合と、VBScriptを参照ライブラリとして使っている場合(正規表現など)の2つです。Windows版のMicrosoft 365のOffice Version 2508(Build 19127.20154)以降では、正規表現のクラスがVBAに最初から入っており、外部のライブラリを参照しなくても使えます。2508より前のOfficeで作ったVBScriptの正規表現を使うマクロは、2508以降のOfficeか、VBScriptが有効なWindowsでは動きます。VBScriptが無効か取り除かれると、2508より前のOfficeでは動かなくなります。

Microsoftは、Officeを最新の版にすることや、新しいマクロではVBAに入っている正規表現を使うこと、VBScriptを無効にした環境でVBAのプロジェクトを試し隠れた依存を見つけることを勧めています。実行時にエラーが出たときは、管理者の設定でVBScriptのFODが無効にされていないかを確かめます。

廃止以外でマクロが動かなくなる日

VBScriptの廃止以外でも、マクロが止まるきっかけはあります。

Microsoftの公式の変更として、インターネットから取得したファイルのVBAマクロは、WindowsのOfficeで既定でブロックされます。ExcelなどのCurrent Channelでは、2022年7月27日のVersion 2206から展開が始まりました。メールで受け取ったり、ダウンロードしたりしたマクロ付きのファイルは、開いても動かないことがあります。ブロックを外すかどうかは自己判断で外さず、社内の決まりに沿って決めるのがよいと弊社は考えます。

また、Excel for the webでは「Excel for the web で VBA (Visual Basic for Applications) マクロを作成、実行、または編集することはできません」と案内されています。マクロを含むブックを開いて編集することはでき、マクロはブックに残ります。

弊社の整理では、日常の業務の変化でもマクロは止まりやすくなります。

  • 取引先から届くCSVや帳票の列が増えるなど、元のデータの形が変わる
  • 集計の区分や締めの日が変わるなど、業務のやり方が変わる
  • 共有フォルダからクラウドへの移行など、ファイルの置き場所や名前が変わる
  • WindowsやOfficeの版、管理者の設定が変わる

直せる人が社内にいないときの問題

弊社が読んだ範囲の解説記事には、担当者を決めるという対策はあっても、社内に直せる人がいない会社がどうするかは書かれていませんでした。

VBAがすぐになくならなくても、マクロが止まったときに直せる人が社内にいなければ、その日の集計や転記、帳票づくりは手作業に戻るか、止まります。中身を読める人がいなければ、VBScriptへの依存の確認も、止まった原因の切り分けも進みません。作った人の異動や退職で中身を説明できる人がいなくなる状態と、止まった当日の初動はVBAの属人化でマクロが止まったら。退職後の初動と解消の手順にまとめています。

社内で方法を比べるために、マクロごとに書き出しておきます。

  • 何の業務をしているか(何を入れて、何を作るか)
  • 誰が使っているか
  • 止まったら何日困るか
  • 中身を読んで直せる人は誰か(社内か外部か)
  • .vbsのファイルを呼んでいるか、VBScriptの正規表現を使っているかを確かめたか
  • ファイルの置き場所

社内で直すか外部に頼むかの違い

社内で直せる人がいない業務をどう進めるか、方法ごとの違いを比べます。

方法ごとの違い
方法片付くこと社内に残ること合う場合
今のVBAのまま社内で直すVBScriptへの依存を確かめて直す、Officeを新しい版にする中身を読める人の確保、止まったときの切り分けと修正社内に読めて直せる人がいて、マクロの数が少ない
Officeスクリプトなど別の仕組みに書き直すWebの環境で動かす、Power Automateから呼ぶ書き直す人の確保、書き直した後の保守と例外の処理社内に書き直して保守できる人がいる、クラウドで動かしたい
外部のエンジニアに改修・保守を頼む中身の解析と修正、止まったときの直し直してほしい点の説明、例外の判断と処理、業務のやり方が変わったときの連絡業務は社内で回し、マクロの直しだけを外に出したい
業務ごと預けて自動化する処理と例外の処理、ツールの保守、やり方が変わったときの設計の更新情報の連携と最終可否の判断社内に直せる人がおらず、業務を止めたくない

「合う場合」は一般の傾向であり、どの方法にも合う会社があります。よく使うマクロは社内で直し、直せる人がいない業務は預けるというように、方法を組み合わせることもできます。

別の仕組みに書き直して残る作業

VBAから別のものに書き直すときの違いを比べます。

Microsoftは、VBAマクロはデスクトップ向け、Officeスクリプトはクラウド向けのものと説明しています。VBAはExcel for the webやExcel for iOSでは使えません。OfficeスクリプトはExcel for the web、Windows、Macで使え、Power Automateから呼べます。

利用に必要な条件も異なります。Officeスクリプトには法人向けか教育機関向けのライセンスが要りますが、VBAはデスクトップ版のExcelに入っており特別なライセンスは要りません。今のところ、VBAのほうがデスクトップ版のExcelの機能を広く扱えます。VBAにはPower Automateのコネクタが無く、人が実行に立ち会う前提です。Officeスクリプトは、人が手で動かすか、Power Automateのフローから呼ばれたときに動きます。

解説記事では、書き直しの先にOfficeスクリプト、Python、Power Automate、RPAなどを挙げています。書き直した後のスクリプトやフローも、止まったときや業務のやり方が変わったときに直す人が要ります。Power Automateで作った後に残る例外の処理はPower Automateの限界。残った例外処理は誰の仕事かにまとめています。

業務ごと預けて自動化するやり方

Excelマクロで回している業務を、直せる人が社内にいない会社が外に預ける場合、弊社は例外処理、目視確認、修正、マスタ更新まで引き受け、貴社の作業は今のやり方を画面共有で見せることとテスト運用の結果を確かめることの2つとし、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含んで完全自動化します。

弊社はAIエージェント、OCR、RPA、iPaaS、GAS、VBA、Pythonを組み合わせて設計・構築し、今のマクロを使い続けるか作り直すかは業務ごとに判断します。今のシステムや書式は変えなくてよく、Excelや基幹システムなど今お使いのツールのままお預かりします。ツールの操作、運用、保守は弊社が行うため、貴社の担当者にツールの操作や運用、保守は発生しません。担当者の異動や退職で業務は止まらなくなります。

WindowsやOfficeの変更、元のデータの変化で処理が止まったときの直しも、運用保守として弊社が持ちます。業務のやり方が変わったときは、変更を伺い弊社が設計を更新します。月額の範囲で追随できる変更が大半で、工程が大きく変わる場合は改めて見積もります。

弊社は遂行の正確性を持ち、貴社は情報の連携と最終可否の判断を持ちます。契約を終えるときは、運用中に整理した工程や判断基準、例外の処理ルールをお渡しします。特定のツールや弊社に依存しない形で設計しています。なお、電話応対のように即時の応答が必須の業務と、貴社の経営判断そのものは引き受けていません。

依頼してから動き出すまでは5つの段階で進みます。

  1. ご相談(無料): 業務の概要と困っている点を伺います。対象の業務が絞れていない段階でも構いません。
  2. ヒアリング(1回・60分): 実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただきます。
  3. お見積もり(翌営業日): その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しします。
  4. テスト運用(2〜4週間): 弊社が実際に処理し、貴社は結果に間違いがないかを確認します。
  5. 本番運用: 稼働を監視し、業務のやり方が変わったときは設計を更新します。

最短1ヶ月で本番運用を開始できます。初期費用は原則かからず、1つの業務からご依頼いただけます。貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せることと、テスト運用の結果を確認することの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。AX BPOがどういうサービスかはAX BPOとはにまとめています。

よくある質問

Q. 業務ごと預けて自動化する場合の費用はいくらですか

業務ごと預けて完全自動化した場合の費用は月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なります。設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含み、初期費用は原則かかりません。ヒアリングの翌営業日にお見積もりをお出ししますので、無料相談でお確かめいただけます。

Q. 引き受けられない業務はありますか

電話応対のように即時の応答が必須の業務と、貴社の経営判断そのものはお引き受けしていません。マクロで回している毎月の集計、転記、帳票づくりは、業務ごとお預かりできます。

Q. インターネットからのマクロはどうなりますか

インターネットから取得したファイルのVBAマクロは、WindowsのOfficeで既定でブロックされます。Excel・Wordなどでは、Current Channelで2022年7月27日から展開が始まりました。ブロックを外すかどうかは自己判断で外さず、社内の決まりに沿って決めるのがよいと弊社は考えます。

Q. 正規表現を使うマクロにOfficeの更新は必要ですか

Windows版のMicrosoft 365のOffice Version 2508以降では、正規表現のクラスがVBAに最初から入っています。2508より前のOfficeでは、VBScriptが無効か取り除かれると動かなくなります。VBAから.vbsのファイルを呼ぶマクロには当てはまりません。

Q. テスト運用では何を確かめますか

2〜4週間のテスト運用では、弊社が実際に処理を行い、貴社は結果に間違いがないかを確認します。

業務ごと預けたときの月額をお出しします

マクロを直せる人がいない業務を完全自動化した場合の工数と費用をお見積もりします。

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監修

株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一

4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。

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