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VBAの属人化でマクロが止まったら。退職後の初動と解消の手順

執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一

マクロを作った人がいなくなり、中身を読める人が社内にいない場合、まずは入出力の現物を押さえて手作業でつなぎます。恒久的な解消には、外部の専門家に解析を依頼して直す道と、マクロが処理している業務ごと弊社にお預かりする道があります。完全自動化で業務をお預かりする場合の費用は月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なります。月額には設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含み、自動化の仕組みからこぼれる判断と例外は、専任スタッフが処理します。

なぜマクロの属人化は繰り返すのか

毎月の集計や帳票づくりをExcelのマクロで回していると、作った人しか中身を説明できず直せない状態になります。これが属人化です。作った人がいる間は表に出にくいものの、異動や退職のあとにマクロが止まると、直せる人がいないことが分かります。社内で作り直したり、別の人が引き継いだりしても、直せる人がまたその1人になれば同じ状態が繰り返されます。

マクロが止まるきっかけには、Microsoftの公式の変更もあります。1つは、インターネットから取得したファイルの既定のブロックです。Microsoft Learn「インターネットからのマクロは、Office で既定でブロックされます」では、「VBA マクロは、悪意のあるアクターがマルウェアやランサムウェアを展開するための一般的な方法です。 そのため、Office のセキュリティを強化するために、インターネットからファイル内のマクロをブロックするように Office アプリケーションの既定の動作を変更しています。」と説明しています。

この変更は「Windows を実行しているデバイス上の Office にのみ影響し、Access、Excel、PowerPoint、Project、Publisher、Visio、Wordにのみ影響します。」とあります。ブロックされると、セキュリティ リスクのバナーに「コンテンツを有効にする」を選べないため、メールやダウンロードで受け取ったファイルがある日開いても動かなくなることがあります。

2つ目は、VBScriptの廃止です。窓の杜「「VBScript」は2027年頃にデフォルトで無効に ~非推奨化スケジュールが公開」によると、「なお、「Microsoft Office」で使われている「Visual Basic for Applications」(VBA)マクロは引き続き利用可能。」です。

同記事では「フェイズ2:2027年頃に「VBScript FOD」はデフォルトでは無効となる。」と書いており、「ただし、「VBA」から「VBScript」(.vbsスクリプトを実行、またはライブラリとして「typelib」参照)を呼び出している場合、フェイズ2以降で動作に影響があるため注意したい。」と書かれています。今のマクロがVBScriptを呼んでいるかは、中身を読める人でないと分かりません。

読めなくても社内で押さえられるもの

マクロを作った人がいなくなる前や直後に、中身を読めなくても社内で集められるものがあります。引き継ぎのために次の現物と手順を押さえます。

  • 何の業務をしているマクロか(何を入れて、何を作るか)
  • 入力するファイルと、出来上がるファイルの現物(直近の数回分)
  • いつ・どのくらいの頻度で動かすか、締め日はいつか
  • 誰が動かし、出来上がったものを誰に渡しているか
  • 止まったとき・結果がおかしいときに、これまで誰が何をしていたか
  • 途中で人が判断して直している工程や、例外として手で処理している件があるか
  • マクロの入ったファイルの置き場所と、元のファイルの複製

止まった当日にどう業務を回すか

マクロが止まった当日は、締め日までに要る成果物を先に決め、そのぶんを手作業で作ります。手作業の手順は、事前に押さえた入力と出来上がりの現物から書き起こします。

マクロの入ったファイルは消したり上書きしたりせず、複製を残してから触ります。ファイルをメールやダウンロードで受け取っていないか確かめます。インターネットからの取得であれば、既定のブロックかもしれません。ブロックを外すかどうかは情報システムの担当者に相談します。

手作業で回せるのは、件数が少なく、判断の要らない短い作業の場合です。毎月手作業で続けるなら、その作業と判断が社内の担当者に残ります。

エンジニアに解析と文書化を依頼する

中身を読める人が社内にいないとき、マクロを直すには解析が要ります。アイソフトブレーン「Excel VBAの属人化を解消する5つの方法|引き継ぎチェック」では、「社内に既存マクロを解析できる人材がいない場合は、外部専門家の活用も選択肢です。」と説明しています。

AIにコードを読ませて仕様書の下書きを作る方法もあります。Nsight「Excelマクロ・VBA資産をAIエージェントで移行する」では、「AIが下書きを作り、人が意味づけと検証を担う——この役割分担が現実的です。」と述べています。どちらの方法を選んでも、解析や下書きの結果を確かめる人が社内か外部に要ります。

移行先のスクリプトを誰が保守するか

マクロを解析して直したり、新しいツールに作り直したりしたあと、それを誰が保守するかが課題になります。別のツールに作り直しても、保守の仕事は無くなりません。

また、Power Automateの限界。残った例外処理は誰の仕事かにあるように、人の判断と例外の工程は残ります。どの方法でも、作り直した後のツールや業務の手順を保守し続ける人が、社内か外部に要ります。社内に読める人がいて保守を続けられるなら、直す・作り直す道が合います。

業務ごと預けると社内に何が残るか

マクロの属人化を解消するもう一つの道は、マクロが処理している業務ごと外部に預けることです。

解消の方法ごとに社内に残るもの
方法マクロを読み解く人作り直した後の保守社内に残る作業
社内で読み解いて直す社内の担当者社内の担当者読み解く・直す・確かめる作業のすべて
外部に解析と作り直しを頼む外部の専門家社内か、保守を契約した外部依頼の範囲を決める、結果を確かめる、変更のたびに依頼する
業務ごと預ける(AX BPO)貴社では不要弊社データの共有、成果物の受け取り、社内の権限が要る判断の確認

表は弊社の整理です。

業務ごとお預かりする場合、貴社でマクロを読み解いて資料にしてから渡す必要はありません。依頼の入口は、今のやり方を画面共有で見せていただくことです。サービスの概要はAX BPOとはにまとめています。

業務に合わせて、AIエージェント・RPA・iPaaS・GAS・VBA・Pythonなどを組み合わせて設計・構築します。今のマクロを使い続けるか作り直すかは、業務ごとに判断します。判断と例外の処理、稼働の監視、業務のやり方が変わったときの設計の更新まで弊社が引き受けます。

ツールの操作・運用・保守は弊社が行うため、貴社の担当者にツールの操作・運用・保守は発生しません。担当者の異動や退職で業務は止まりません。今のシステムや書式は変えなくて構いません。

依頼してから動き出すまでの段階は5つです。

  1. ご相談(無料): 業務の概要と困っている点を伺います。対象の業務が絞れていない段階でも構いません。
  2. ヒアリング(1回・60分): 実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただきます。
  3. お見積もり(翌営業日): その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しします。
  4. テスト運用(2〜4週間): 弊社が実際に処理し、貴社は結果に間違いがないかを確認します。
  5. 本番運用: 稼働を監視し、業務のやり方が変わったときは設計を更新します。

貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せていただくことと、テスト運用の結果を確認していただくことの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。

ヒアリングから最短1ヶ月で本番運用に入れます。契約を終えるときは、運用中に整理した工程・判断基準・例外の処理ルールをお渡しできます。特定のツールや弊社に依存しない形で設計しています。

よくある質問

Q. 初期費用はかかりますか

初期費用は原則かかりません。ヒアリングの翌営業日にお見積もりをお出しします。1つの業務からご依頼いただけます。

Q. 自動化に使う技術は何がありますか

業務に合わせて、AIエージェント・RPA・iPaaS・GAS・VBA・Pythonなどを組み合わせて設計・構築します。

Q. 判断が要る件はどちらが処理しますか

判断と例外の処理は弊社が引き受け、貴社に残るのは社内の権限が要る判断の確認です。経営判断そのものや、電話応対のように即時の応答が要る業務はお引き受けしていません。

Q. 費用の目安は何で決まりますか

費用は月額10万円から(目安)で、業務の内容と件数により異なります。設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。

Q. 契約終了時に判断基準やルールをもらえますか

契約を終えるときは、運用中に整理した工程・判断基準・例外の処理ルールをお渡しできます。

まずは今のやり方のままご相談ください

対象の業務が絞れていない段階でのご相談も無料で承ります。

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監修

株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一

4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。

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