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業務自動化の外注費用。ロボット開発と運用保守の相場

執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一

業務自動化を外に頼む費用は、何にお金を払うかで請求の単位が変わります。弊社がお預かりする方式の場合は、月額10万円から(目安)で、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含み、業務の内容と件数により異なります。自動化の仕組みからこぼれる判断と例外は、専任スタッフが処理します。

業務自動化の外注にかかる費用

業務自動化を頼むときに最初に決めるのは、何にお金を払うかです。ツールに払うのか、開発の作業に払うのか、作業時間に払うのか、業務の成果物に払うのかで、請求の単位も、社内に残る作業も変わります。

4つの方式と課金の単位

4つの方式と課金の単位
方式何に払うか課金の単位社内に残る作業
自社でツールを使うツールの利用料ユーザー数・ロボット数・PC台数構築、保守、例外の処理、結果の確認
開発を外注する(RPA・AIエージェント)開発の作業1業務ごとの開発費と、別契約の保守費例外の処理、結果の確認、改修の発注
工数型の代行を頼む作業時間時間、またはチケット作業の指示、結果の確認
業務ごと完全自動化を任せる業務の成果物1業務ごとの月額判断が要る件の確認

自社にはどの方式が合うのかは、業務の量、業務が変わる頻度、社内に自動化を扱える担当者がいるかで決まります。

方式ごとの向いている会社
方式向いている会社
自社でツールを使うツールを扱える担当者が社内にいて、対象のシステムや書式があまり変わらない
開発を外注する大きな業務を一度に作り込み、その後の保守を社内で持てる
工数型の代行を頼む作業の量が月ごとに大きく変わり、指示を出す人が社内にいる
業務ごと完全自動化を任せる自動化の担当者がいない、または担当者が例外の処理と保守に追われている

月に数件しか発生しない業務は、設計の手間に対して効果が小さく、社内で処理したほうが安いことがあります。電話応対のように即時の応答が要る業務も、業務ごと任せる方式には向きません。

ロボット開発の外注費用

開発を外注する方式では、初期の開発費のほかに保守費とツールの利用料が別にかかります。

公開されている相場記事の一例では、RPAの開発は1業務あたり30万円から300万円程度、保守は開発費の年10〜20%程度という目安が示されています。

その記事自身が、示した金額は市場の参考値であり一次資料ではないと断っています。

大きな業務を一度に作り込み、その後の保守を社内で持てる会社に向いています。

保守を頼むときのチケットと時間

依頼した分の作業を外の人が行い、その指示は社内から出すのが工数型の代行です。作業した時間やチケットに払う形で、保守作業を頼めます。正規代理店の料金表や、発表されたサービスの例を挙げます。

  • WinActorの正規代理店の料金表では、保守サポートパック(保守時間10時間)が55,000円(税抜)
  • 2022年に発表されたRPAリモート保守のサービスは、1チケットを最大0.5人日として、6か月単位で契約する形

工数型の代行では、何をどこまで頼むかの指示と、仕上がりの確認は社内で行います。

保守サポートパックのページは「保守時間」としか書かず、ロボットの修正作業に使えるかは書いていません。

作業の量が月ごとに大きく変わり、指示を出す人が社内にいる場合に適しています。RPAをすでに入れていて、保守の負担に悩んでいる場合は、RPAの保守外注で残る業務とはで、保守の外注と業務ごと預ける方式の違いを詳しく説明しています。

月額で業務ごと任せる

自動化の担当者がいない、または担当者が例外の処理と保守に追われている場合に向いているのが、業務ごと完全自動化を任せる方式です。弊社はこの方式で業務をお預かりしており、どのようなサービスかはAX BPOとはにまとめています。

人に頼む場合の比較材料として、事務の派遣スタッフ1名の費用を挙げます。厚生労働省の集計では、一般事務の派遣料金は1人1日(8時間)あたり平均18,112円(税込)です。20営業日で換算すると月およそ36万円になります。

出典: 厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」表6「一般事務従事者」。月額への換算は20営業日での弊社試算。

弊社の場合、初期費用は原則かからず、1つの業務から頼めます。設計・構築の費用を月額に含めているためです。依頼してから稼働するまでは5つの段階で進みます。

  1. ご相談(無料): 業務の概要と困っている点を伺います。対象の業務が絞れていない段階でも構いません
  2. ヒアリング(1回・60分): 実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただきます
  3. お見積もり(翌営業日): その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しします
  4. テスト運用(2〜4週間): 弊社が実際に処理し、貴社は結果に間違いがないかを確認します
  5. 本番運用: 稼働を監視し、業務のやり方が変わったときは設計を更新します

貴社の作業は、今のやり方を画面共有で見せていただくことと、テスト運用の結果を確認いただくことの2つです。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。新しいツールを契約したり操作したりする必要はありません。社内にIT担当者がいなくても頼めます。

ツールの利用料は含まれるか

自動化にはツールの利用料がかかります。自社でツールを使う場合の主な価格を並べます。

  • UiPath Automation Cloud ベーシック: 月額25ドルから(ユーザー数とロボット数に上限あり)
  • Microsoft Power Automate Premium: 1ユーザーあたり月2,248円相当(年払い・税抜)
  • Microsoft Power Automate Process: 1ボットあたり月22,488円相当(年払い・税抜)
  • WinActor フル機能版(ノードロックライセンス): PC1台あたり年1,098,680円(税込、メーカー希望小売価格)

これはツールの費用です。ロボットを作る作業、止まったときに直す作業、例外を処理する作業はこの価格に入っていません。2026年10月時点の価格です。

方式ごとに、費用の項目が含まれるか別料金になるかを整理しました。

費用の項目ごとに含まれるか別料金か
費用の項目自社でツールを使う開発を外注する工数型の代行業務ごと任せる(AX BPO)
設計・構築社内の工数初期の開発費作業時間で精算月額に含む
ツールの利用料自社で契約自社で契約自社で契約月額に含む
保守(止まったときの修正)社内の工数保守契約(別料金)作業時間で精算月額に含む
例外の処理社内の担当者社内の担当者依頼すれば作業時間で精算月額に含む
成果物の確認社内の担当者社内の担当者社内の担当者月額に含む(判断が要る件は貴社が確認)

「自社でツールを使う」「開発を外注する」「工数型の代行」の3列は、一般的な分担です。実際の範囲は契約によって異なります。

業務ごと任せる方式では、設計・構築から例外の処理と成果物の確認までを月額に含み、別途のご請求はありません。貴社の担当者が受け取るのは成果物です。確認をお願いするのは、支払いの承認のように社内の権限が要る件です。

例外処理は誰の仕事か

RPAを導入した企業への調査を伝える記事が、シナリオや外部環境の改修といった要因でRPAがエラーを起こして復旧の手間が増えていると伝えています。自由回答には次のような声が寄せられています。

「ロボットがよくエラーで停止する。その度に開発依頼先に修正を依頼し、業務が停止する」

例外と変更には、取引先ごとに書式が違う、読み取れない書類が混ざる、判断が要る件が来るといった書類と判断の例外があります。対象のシステムの画面が変わる、帳票の書式が変わる、業務の手順が変わるといった、システムと業務の変更も起きます。

自社でツールを使う場合、保守を外注していなければ、例外も変更も社内の担当者が処理します。開発を外注した場合、変更への改修は保守契約か追加の発注になり、契約によっては例外の処理が社内に残ります。

業務ごと任せる方式では、例外の処理と、業務のやり方が変わったときの設計の更新を、引き受けた側が行います。担当者の異動や退職の影響を受けません。費用を比べるときは、平常時の金額に加えて、例外と変更が起きたときに誰が手を動かすかを確かめておくと、導入後の負担を見誤りません。

見積もりで確かめる5点

見積もりの段階で次の5点を確かめておくと、導入後に費用が増えにくくなります。

  • 範囲: どの工程からどの工程までを引き受けるか。データを渡す前と、成果物を受け取った後の作業は誰が行うか
  • 含むものと別料金: 設計・構築、ツールの利用料、保守、例外の処理のうち、どれが月額に含まれるか
  • 件数の上限: 想定する件数と、それを超えたときの扱い
  • 解約するときの扱い: 作った自動化や、整理した手順と判断基準を受け取れるか
  • 責任の分担: 間違いがあったとき、どちらが何を持つか。品質の基準をどう決めるか

個人情報や社外秘を含む業務もお預かりできます。NDA、個人情報の取扱いに関する覚書、外部AIサービスへ投入する情報の範囲の3点を書面で取り決めます。ご要望に応じて、貴社の環境の中で処理を完結させる構成も選べます。

よくある質問

Q. 費用はどのような項目で構成されますか

弊社がお預かりする方式の場合は、月額10万円から(目安)で、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を含み、業務の内容と件数により異なります。

Q. 自動化の設計や構築は別料金になりますか

初期費用は原則かからず、設計や構築の費用は月額に含めています。まず1つの業務から小さく始めていただく前提で料金を組んでいます。

Q. 例外が出たときの処理は月額に含まれますか

月額に含みます。読み取れない書類が混ざったときや、判断が要る件が来たときの処理は弊社が引き受けます。

Q. 導入後に業務の内容が変わった場合はどうなりますか

対象のシステムの画面が変わったり、業務の手順が変わったりしたときは、弊社が設計を更新します。

Q. 見積もりを出すために必要な準備はありますか

対象の業務が絞れていない段階でも構いません。実務の担当者に、画面共有で今のやり方を見せていただきます。その翌営業日に、導入後の月額をお出しします。

業務をどこまで自動化できるか、ご相談ください

対象の業務が絞れていない段階でも、ヒアリングの翌営業日に、その業務に今かかっている工数と費用と、導入後の月額を並べてお出しします。

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監修

株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一

4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。

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