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請求書の読み取りAI導入後に残る確認作業

執筆 AX BPO編集部監修 黒﨑悠一

請求書をAIで読み取ったあとも、読み取り結果の確認と修正、登録番号の確認、取引先と振込先の突き合わせ、勘定科目の判断、例外の処理、支払ってよいかの判断は残ります。自動化からこぼれる判断と例外は、専任スタッフが処理します。弊社に業務ごと預ける場合、費用は月額10万円から(目安)です。金額は業務の内容と件数により異なりますが、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。

請求書の読み取りで残る作業

弊社が読んだ10本の解説記事は、手入力の課題、従来のOCRとの違い、電子帳簿保存法やインボイス制度の利点、選び方、導入の手順の順に書かれたものがほとんどで、多くは自社の製品や資料請求に着地していました。読み取りの精度は条件の書かれていない自社の申告の数字が多いため、弊社はここでは使いません。例外については、読み取りに誤りは残るので担当者が最終確認するという1文で閉じるものや、確かさの低い項目だけ人が見ると書くものにとどまります。読み取りの結果を人が確かめる工程をサービス側が受け持つ形があることに触れる記事もありました。一方で、読み取った後に残る作業を社内の誰が持つか、取引先への確認が要る請求書の扱い、件数と請求書の形で方法を選ぶ基準、業務ごと外に預ける形との比較を書いた記事は見当たりません。

実際に読み取った後には次の作業が残ります。

  • 読み取り結果の確認と修正(金額・日付・取引先名・振込先が合っているか)
  • 登録番号の確認(T+13桁の形か、公表サイトで取消・失効していないか、名称が合っているか)
  • 取引先と振込先の突き合わせ(取引先マスタにある会社か、口座が同じか。変わっていたら別の連絡手段で確かめる社内の決まりが要る)
  • 勘定科目と税区分
  • 発注や納品の記録と合っているか、支払ってよいかの判断
  • 会計ソフトや支払の一覧への入力と、元の請求書の保存

機械は読み取りの確かさの低い項目を示せますが、正しい値を確定するのは人です。過去の仕訳から勘定科目の候補を出せても、確定するのは経理の判断になります。取引先への確認や、社内の承認を通ったかなどの最終可否の判断は貴社に残ります。AIを入れても、読み取った後の確認と判断は残ります。

仕入税額控除に必要な項目の確認

国税庁「インボイス制度について」は、インボイスを次の事項が記載された書類やデータとしています。

  • ① インボイスの交付先である相手方の氏名または名称
  • ② 売手(自社)の氏名又は名称及び登録番号
  • ③ 取引年月日
  • ④ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • ⑤ 10%・8%それぞれの対象となる対価の総額及び適用税率
  • ⑥ 10%・8%それぞれの消費税額等

登録番号は、インボイス発行事業者の登録後に税務署から通知される番号です。インボイスがない仕入れや経費については、原則として仕入税額控除ができません。

国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトによると、法人番号を有する課税事業者の登録番号は「T」+法人番号(数字13桁)で、それ以外の課税事業者は「T」+数字13桁です。同じ公表サイトでは、登録番号を入力して検索でき、一度に10件まで検索することができます。公表される情報には、氏名又は名称、登録番号、登録年月日、登録取消年月日、登録失効年月日が含まれます。

AIが読み取るのは請求書に書いてある文字であり、その登録番号が今も有効か、名称が合っているかまでは読み取りだけでは決まりません。読み取った登録番号を公表サイトの情報と照らす工程が別に要ります。どう処理するかは貴社と顧問の税理士が決めます。

インボイスの記載事項と登録番号の扱いは、国税庁「インボイス制度について」および適格請求書発行事業者公表サイトに基づきます。

紙とPDFで変わる保存の扱い

紙で届く請求書とメールに添付されたPDFの請求書では、保存の扱いが分かれます。読み取りの工程を組む前に、請求書がどの形で届くかとどう保存するかを分けておく必要があります。

国税庁「電子帳簿保存法の概要」は、国税関係書類に記載されている事項をスキャナなどで電磁的記録に記録する場合には、「一定の要件の下で、その電磁的記録の保存をもって国税関係書類の保存に代えることができることとされています」と書いています。

同じページは、電子取引を行った場合には「一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないこととされています」と書き、電子取引には「電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含みます。)」が含まれるとしています。

紙とPDFの保存の扱いは、国税庁「電子帳簿保存法の概要」に基づきます。

例外の請求書を誰が処理するか

例外の請求書が出たときは確認と判断が要ります。手書き、かすれ、印影が数字に重なる、ページが多く明細が長いものは機械で読み取れないことがあります。人が見て入力するか、取引先にデータでの送付を頼む方法があります。

明細の合計と請求額が合わない、税率ごとの税額が合わないなどの金額の不一致は、推測で埋めずに止め、取引先への確認が要るかを判断します。登録番号の記載漏れ・取消や失効があった場合、取引先に確認し、どう処理するかは貴社が決めます。

取引先マスタに無い会社や振込先の変更は、マスタへの登録や口座の変更を受け付けてよいかを社内の決まりで確かめます。紙とPDFの両方など同じ請求書が二度届くときは、二重の支払を防ぐためにすでに入力したものと照らします。

弊社の整理では、例外の請求書は月末に溜まりやすく、担当者が休むと止まりやすいです。誰がいつまでに見るかを決めておく必要があります。入金側の照合で残る例外は 入金消込の自動化。照合できない例外入金の処理と防ぎ方 にまとめています。

受け取る件数と形で方法を選ぶ

請求書を受け取る件数と形で方法を選びます。弊社の整理では、大きく4つの方式に分かれます。

請求書読み取りの4つの方式
方式読み取りの仕方確認と例外を誰が持つか社内に残る作業合う場合
手入力のまま担当者が請求書を見て入力する経理の担当者入力・確認・判断のすべて受け取る枚数が少なく、取引先が決まっている
会計ソフトや請求書の受け取りのサービスの読み取り機能ソフトのAI-OCRが項目を読み、候補を出す経理の担当者(確認を受け持つサービスもある)読み取り結果の確認と修正、例外の請求書、勘定科目の確定、ソフトの設定今の会計ソフトに読み取り機能があり、担当者が確認の時間を取れる
生成AIやAI-OCRを自社で組む自社で作った手順が項目を抜き出す経理の担当者と、読み取りの手順を作った人確認と修正、例外の請求書、請求書の形が変わったときの手順の直し社内に読み取りの手順を作って直せる人がいる
業務ごと預ける弊社がAIエージェント・OCRなどを組み合わせて読み取り、入力まで行う弊社(最終可否の判断は貴社)情報の連携と、支払ってよいかなどの最終可否の判断確認や例外の請求書を見る人が社内にいない

この表は弊社の整理であり、合う場合は一般の傾向です。サービスごとに受け持つ範囲が違うため、契約の前に確かめる必要があります。

方法を選ぶときは、月に受け取る請求書の枚数と月末に偏るかを見ます。取引先の数と請求書の形(書式)の種類の多さ、紙・郵送とメール添付のPDFの割合、データで受け取れる取引先がいるかも確かめます。

読み取りの結果を確かめ、例外の請求書を見る人が社内にいるか、その人が休んだときに代われる人がいるかも判断の基準になります。どの方法でも、読み取った後の確認と判断は残ります。

Excelへの入力の自動化は Excelデータ転記の自動化。例外は誰が直すか に、外注の料金の型は 事務の外注費用。4つの料金型と見積もり外の時間 にまとめています。

データで受け取るデジタルインボイス

データのまま受け取る選択肢もあります。デジタル庁は、Peppolをベースとした日本におけるデジタルインボイスの標準仕様(JP PINT)の管理等を行っています。

データで受け取れれば、紙やPDFを読み取る工程が無くなります。使えるかどうかは送る側(取引先)の仕組みによります。データで受け取っても、登録番号の確認、勘定科目、支払ってよいかの判断は残ります。

請求書の形が決まっている取引先には、データでの送付や決まった書式を頼む方法があります。

読み取りから入力まで預ける形

請求書の読み取りをAIで自動化したいが読み取り結果を確かめる人が社内にいない会社が外に預ける場面では、弊社がAIエージェント・OCR・RPA・iPaaS・GAS・VBA・Pythonを組み合わせて設計・構築し、読み取り結果の確認と例外の請求書の処理を持ち、貴社の作業は今のやり方を見せることとテスト運用の結果を確かめることの2つになり、費用は月額のみで設計・構築、ツールの利用料、運用保守、例外処理・目視確認・修正・マスタ更新を含みます。

どの技術を使うかを貴社が決める必要はありません。業務ごとに弊社が組み合わせを決めます。今のシステムや書式は変えなくてよい形でお預かりします。紙・FAX・メール・Excel・基幹システムのまま、freee・マネーフォワード・弥生会計・奉行クラウド・kintoneなど今お使いのツールのまま動かします。

ツールの操作・運用・保守は弊社が行うため、貴社の担当者にツールの操作・運用・保守は発生しません。担当者の異動や退職で業務は止まりません。読み取れなかった請求書や不備のある請求書の例外の処理は、預けた業務の運用として弊社が持ちます。取引先マスタの更新も引き受けます。支払ってよいかなど、最終可否の判断は貴社に残ります。

業務のやり方が変わったときは変更を伺い、弊社が設計を更新します。月額の範囲で追随できる変更が大半で、工程が大きく変わる場合は改めて見積もります。見積もりと同時に品質の基準と責任の分け方を示します。弊社は遂行の正確性を、貴社は情報の連携と最終可否の判断を持ちます。

電話応対のように即時の応答が必須の業務と、貴社の経営判断そのものは引き受けません。

依頼してから動き出すまでは5段階です。ご相談(無料)で業務の概要と困っている点を伺い、ヒアリング(1回・60分)で実務の担当者に画面共有で今のやり方を見せていただきます。翌営業日のお見積もりを経て、2〜4週間のテスト運用で貴社に結果の確認をしていただき、本番運用に入ります。マニュアルや仕様書の作成はお願いしていません。

最短1ヶ月で本番運用を開始できます。契約を終えるときは、運用中に整理した工程・判断基準・例外の処理ルールを渡せます。特定のツールや弊社に依存しない形で設計しています。詳しい内容は AX BPOとは にまとめています。

よくある質問

Q. 業務ごと預けて自動化する場合の費用はいくらですか

費用は月額10万円から(目安)です。金額は業務の内容と件数により異なりますが、設計・構築、ツールの利用料、運用保守、判断と例外の処理を月額に含みます。初期費用は原則かかりません。ヒアリングの翌営業日に見積もりをお出しします。1つの業務からご相談を承ります。

Q. AIで読み取れない手書きの請求書はどうなりますか

人が見て入力するか、取引先にデータでの送付を頼む方法があります。弊社に業務ごと預ける場合は、例外の処理として弊社が引き受けます。

Q. 金額の不一致がある請求書は誰が確認しますか

ツールを入れて社内で回す方法では、経理の担当者に残ります。推測で埋めずに止める必要があります。業務ごと預ける場合、弊社が確認と例外の処理を持ち、取引先への確認と支払ってよいかの判断は貴社に残ります。

Q. 読み取った登録番号が有効か確かめるにはどうしますか

読み取った登録番号が、法人は「T」+法人番号(数字13桁)、それ以外は「T」+数字13桁の形か確かめた上で、適格請求書発行事業者公表サイトで検索します。一度に10件まで検索でき、登録取消年月日や登録失効年月日のほか、名称が合っているかも照らします。どう処理するかは貴社と顧問の税理士が決めます。

Q. 業務ごと預ける形で対応できないことはありますか

電話応対のように即時の応答が必須の業務と、貴社の経営判断そのものは引き受けません。これら以外の読み取り結果の確認や例外の処理はお預かりします。

請求書の読み取りと入力の自動化をご相談ください

対象の業務が絞れていない段階から、ご相談(無料)で伺います。

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監修

株式会社Generative Partners 代表取締役 黒﨑悠一

4社を創業し、2度のM&Aを経験。2021年に創業したWANDが東証プライム上場のファンコミュニケーションズのグループに入り、同社の執行役員を務めた。2026年にGenerative Partnersを創業し、9月にAX BPOの提供を始めた。

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